時の試練
学校を休んだから、みんなにどう思われるかわからない。
不安を胸に秘め、その気を紛らわせるためにお母さんを引き連れてやって来た小2の彼は、入り口の前でもウロウロしていた。
「どうしたんですか?」
「(かくかくしかじかで)、すみません、気にしいなんです。」
「いえいえ、そこが●●君の良いところですよね。」
人の感情の機微を察知する彼は、同年代の子供たちとのやりとりの中からも、普段から感受性と想像力、言葉遣いに長けていることがわかる。HSPかもしれない。
だから、今回のように無意識にもすでに生きづらさを感じているはず。近い将来、彼には理解者が不可欠と言っても良いのではないだろうか。子どもにとっては親がその第一人者のはずなのだ。
しかし、
もしお母さんがすでに彼の資質を受け止めて普段から褒めていたとする。それは彼にとってプラスになるのだろうか。
僕が第三者として、週に1回会う他人の大人として言葉をかけることに意味があるのではないだろうか。
彼にとっては、今は身近に理解者がいないことも、大切な時の試練なのだと思った。
茶昊