待つという価値
GW休みもまもなく終わりですね。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
僕はというと、
5/3から休みが始まったのですが、妻の実家が農家なので例年通り田植えに行ってきました。田植え歴3年目です。
農家にとってはGWシーズン=田植えシーズンなので休みではありません。
妻曰く「GWが休みって感覚なかったな~。」
ということで気持ちのいい青空の中、2日間田植えをしてきて、今日は補助金を申請するため、関連書類を誰もいない会社でひとり作っています。誰にも邪魔されずに集中できるこの環境、受験勉強を思い出します(笑)
明日は営業日前日なのでその準備を午前中します。
よく休みないよね~と言われますが、そこは自営業なので(笑)
雇われる側と違って「完全な休み」というのはないですね。
何もしなくても常に頭のどこかでは仕事に関連する事を考えてるし、皆さんにも「仕事スイッチ」があると思いますが、完全に休むとスイッチを入れるときにすごくエネルギーを使ってしまって逆に心身に強いストレスがかかるんですよね。
PCで言うと、スリープ状態くらいがちょうどいいと感じる今日この頃です。
そんなわけで僕なりに充実したGWを過ごしているのですが、冒頭でも話しましたが、今年の田植えはマジで気持ちよかった。
去年は雨の中の田植えだったので蒸し暑いし、視界は悪いし、雨が作業着にまとわりついて鬱陶しいしで大変だったのです。笑
今年は見渡す限りの青空と気持ちのいい風。最高の田植え日和でした。
田植え作業中、稲を植えるトラクターが往復している間、僕はカエルを取ったり、ただ座って風に当たったりしていました。パン作りの現場だったらちょっと手が空いたら何かしなきゃと思うんですが、のんびりしていてOKだそうなのでのんびりしていました(笑)
そう、農業をちょっとかじって思うのは、のんびり「待つ」ことを大事にしているんだなということ。
「待つ」ことはパン作りでも大事な要素なのですが、農業はさらに大事にしている感じでしたね。
パン作りも、発酵だったり生地を休める時間だったり、待つ時間が多いんですよね。ただ、一個一個のパンの状態に合わせて「待つ」ことをすると生産性がガクンと落ちるから、段取りを考えて工程を組んでパラレルワーク化して、極力「待たずに」常に何か手を動かして「生産している時間」にできるよう日頃頭を使っています。
が、農業はあまりそれをしない(笑)
もちろんきっと農家それぞれによってやり方は違うんでしょうけど、田植えの作業1つとっても、きっと生産性向上と省力化はもっともっとできるように思う。
じゃあやればいいじゃん。と思うかもしれないけれど、僕はそんなにやらないで欲しいなと思う。
二つ理由があって、一つはあまりにシステム化して経済に乗っけるとモラルハザードが起こりうるから。自然を相手にしているので、人間が効率化システムを作ってもそれを自然はいつかは超えてくるだろうし、そのシステムがダメになった時に損失額を抑えようとして矢継ぎ早のシステムで繋ぐと食の安全性が損なわれる可能性があるなぁと思う。待つことでしか解決できない問題を自然は吹っ掛けてくるかもしれないけど、経済は「待てない」性質を少なからずもっているから、あまり経済に介入して欲しくない。
もう一つは、ほぼ今書いたことなんだけれど、これからも「待つ」という価値観の居場所であってほしい。
どうしても効率化や生産性ばかりを意識していると「待つ」ことをしなくなってカリカリしがちなので、人間、待つことも大事なんだな、待つことでおおらかになれるんだなということを忘れないように。
最後小難しい話になってしまいましたが、要約すると、僕なりにバランスの取れた最高の休暇を過ごせました(笑)
皆さんももし経済のスピード感に疲れたときはいかがですか?農業体験。
流清