共に現実と向き合う
「ロシアとウクライナのこと、どう思う?」
Aさん「現実なのかな?と思います…」
Bさん「よくわからないですけど、こわいです」
「そうだよね。非現実的だけど、実際はこうして話している間にも多くの人が犠牲になったり、苦しんだりしている。」
(かたや受験生、かたや高校生になり、これからの未来をどう選ぶかの話の中で、話題は世界情勢と自分たちの未来のことに。)
「今と未来を自由に選べることの幸せを守るためには、どんな社会であってほしいかを1人1人が考えることがどれだけ重要かってわかるよね。」
Aさん「うんうん」
Bさん「たしかに」
2人ともそれぞれが天井や壁の一点を見つめ、自分の未来と、社会について思い耽っていた。
かたや真剣な眼差しで、かたや苦しみを伴うような表情で。
その一瞬の沈黙の中で、それぞれの表情には静かな成長の熱を帯びていた。
大人でもわからない未来、子どもたちもその創造に真剣にとりくまなければいけない。それくらい差し迫ったプレッシャーを、ほんの少しだけオブラートに包んだ言葉で共有したつもりだった。
現実を目の前に、共に心が震えてる、そんな気がした。経験や考えの差はあれど、それらや年齢の壁を越え、人として互いに社会や未来と向き合う。茶の湯のような、そんな空間が必要だと感じた。
最後、別れの際には笑顔で挨拶を交わし、校舎を後に。
頑張って。縁があればまた会いましょう。
茶昊