点火
「紙飛行機って面白いよね、最近ハマってるんだよ。」
「なんでハマってるの?」
「翼の折り方を少し変えるだけで、色々な飛び方に変わるんだよ、ほら…!」
(ビュンッ…ふわっ…ストン。)
「……っおおお!僕も作りたい!」
好奇心を剥き出しにした子どもたちは、折り紙に夢中。
くるくる回ったり、長く飛んだり、試行錯誤を楽しんでいた。
大成功。
予測不可能に自由に宙を舞う紙飛行機は、本当に面白い。色々な折り方を試したくなる。
子どもの好奇心に火がつけば、あとは本人のやりたいようにやってくれればいい。やってはいけないことは教えるし、飽きてきたら新しい遊び方に気づかせる。
大人の子どもとの向き合い方一つで、好奇心の火は業火にかわり、成長の一助となる。それを実感できた。
最も大切なことは、寄り添う自分が子どもと同じ目線でちゃんと楽しんでいることだ。
子どもたちは非言語的にも大人の心を読んでいるから、そこに心があるかを見抜く。
一緒にいて安心があり、葛藤や考えや成功と失敗の理由に気づいてくれて、純粋に目の前のことを一緒に楽しんでいる大人となら、笑顔は自然と溢れてくるものなのだと思う。
茶昊