Case30s

同年代の方々と考えを共有したり、互いに考えを深めていきたい。そんな想いで曜日で手分けしてブログを書いています。深森(土)、流清(休筆中)、茶昊(水)が運営しています。間違った情報の指摘や記事に対してのコメント、大歓迎です!リンク先は右下のプロフィールからどうぞ。

感情的なぶつかりは是か非か




https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190709-00208106-diamond-soci



大坂なおみ選手の不調ぶりは名コーチとの別れによるメンタル不調が原因か、という記事。

どうやら世界ランク1位を取った後、サーシャコーチとの何らかの感情的いざこざがあったらしい。



色々な見方のできる内容だけれども、僕は今日は恋愛とも絡めて「感情的なぶつかりは良いことか、悪いことか」というテーマで書いてみたい。




人間、誰しも感情的になることはある。特に踏み込んで欲しくない「聖域」という部分を誰しも持っている。この「聖域」に遠慮なく土足で踏み込むことを僕はハラスメントと呼ぶんだと思っている。端的に言えば、無配慮から来る相手との距離感の無視がハラスメント。



親しい相手に触れられれば、距離感を近く感じて嬉しいと思うことも、相手が異なればそれはセクハラになる。




そして例え距離感の近い親しい相手でも踏み込んで欲しくない部分は誰しもあるのではないだろうか。例えば、正論だけどこれを言ったらプライドが傷つけるなとか、言わなきゃいけないことだけど言ったら嫌な思いをさせるなとか。




親しきに仲にも礼儀ありとはよく言ったものだ。




踏み込んで欲しくないけれど、踏み込まなければいけない時。逆に譲りたくないと思ったけれど、相手の思いを知ってこれは譲らなきゃいけないなと思った時。


「ちょっと言われたくないことかもしれないんだけど」とか、「もしかしたら傷つけてしまうかも知れなくて申し訳ないんだけど」のような枕詞を使いながら相手へ配慮したい。



かく言う僕も付き合ってから今まで妻とぶつかってばかりだった。距離感が近すぎたからお互いの正論を言い合ったり遠慮がなかった。しかしその感情のぶつかり合いを通して、相手への配慮と譲歩というものをお互いに学んだ。今も学んでいる。


対等に正面からパートナーとぶつかれるのは恋愛や結婚の良いところだと思っている。それを通して相手の知らない相手、自分の知らない自分を見つけられる。




恋愛とは違うが、大坂なおみ選手とサーシャコーチは途中までは抜群の相性だったと思う。大阪選手が弱りそうな時は「強い自分」の部分を巧みな言葉で気付かせた。その抜群の仕事をするコーチに対しての大阪選手の尊敬も感じ取れた。



しかしいつからかその関係には配慮と譲歩がなくなってしまったのかもしれない。




配慮と譲歩を身につけることなしに、人は謙虚にはなれない。謙虚になれない人の伸びしろは知れている。



それを教えてくれる相手と出会い、謙虚さから来るメンタルの強さを身につけた、トッププレイヤーにふさわしい風格を纏った大阪選手のプレイをいつの日か見たい。





流清